こんにちは、よしこばです。
会社を設立するときに、考えることは色々ありますね。
今回は、「資本金をいくらにすべきか?」について私が考えたプロセスを紹介したいと思います。これに関しては、正しい答えはないものですが、いくつかヒントになる要素はあるので、そのあたりをお伝えできれば、と。
考え方1:初期の運転資金に必要な金額にする
そもそも資本金とは何なのでしょう?
辞書によると、「事業運営の基礎となる資金」とのことです。つまり、事業をはじめるにあたって必要な資金なので、初期の設備投資資金や、利益がまだ出ない段階の運転資金などに充てるものとなります。
なので、創業計画書や資金繰りの予定表などを作っておくと資本金として最低限必要な金額が分かるはずです。僕は市役所の助成金申請のためにも必要で作りましたが、何もなくても創業計画書等は作っておいた方がいいと思います。今の法律では資本金1円でも会社を設立することはできますが、それでは明らかに不足してしまいます。
ただ、あまり資本金を増やすのも考えものです。資本金が1,000万円を超えると「消費税の納税義務」が生じるからです。資本金が1,000万円以内であれば、最大2年間は消費税が免税になるため、初期投資でよほどの資金が必要といったケースでなければ、1,000万円以内に設定しておくといいでしょう。
考え方2:信用力を考慮する
悩んだのはここですね。資本金は登記をするため、一般に公開されます。銀行口座の開設時などには登記事項証明書の提出を求められるので、資本金も審査の対象となる可能性があります。
ですから、あまりに低い資本金だと、信用性に欠けるとみられるかもしれません。「出資金1円」は明らかに少ないとして、じゃあいくらがいいのか? 明確な答えは正直分かりませんが、僕はひとまず100万円に設定しました。最初は50万円にしようかなと思っていたのですが、ひとつ桁が違うと見栄えも違うような気がして100万円にしました。
ちなみに、法人名義の口座開設をどこにするかは検討中ですが、手数料の安いネット証券(住信SBIネット銀行や楽天銀行)とゆうちょ銀行が候補です。これらの審査結果はまたご紹介したいと思います。
資本金100万円は、その後どう使う?
さて、資本金は100万円に決まりました。資本金は事業の経費として使うものなので、もはやプライベートで使うことはできないものです。会社と個人は別々なので、ここの線引きはきっちりしましょう(会社から僕に貸し付けるという方法はありますが、あまりオススメしません)。
それでは、このお金をどう使うかということなんですが、僕の場合、さしあたって「事業用資産の購入」にあてます。とはいえ、すでに個人事業主として必要なものは揃えているので、新たにお店から購入する必要はありません。ですから、「会社が僕から事業用資産を買う」ことにします。
もちろん、きちんと契約書や領収書を交わし、相場に合わせて金銭のやりとりもするので、会社の損金(経費)にすることができます。一方、僕個人としては売却収入が入るため、「総合譲渡所得」として所得税の対象となります。が、総合譲渡所得には特別控除50万円があるので、50万円を超える所得にならなければ、「会社の法人税を減らしつつ、個人の所得税は増やさない」ということも可能です。
ちなみに、個人から法人に売る予定のものは以下のとおりです。
・パソコン(MacBook Pro)
・パソコン(ASUS)
・プリンタ
・ICレコーダー
・カメラ
・iPad Pro
・スマートキーボード
・アップルペンシル
・ディスプレイ
・仕事に関連する書籍
これらを合わせると、ちょうど50万円くらいの相場になりますね。
前回の記事で紹介したように、僕は社会保険料を下げるため役員報酬を低く設定しているのですが、このように資産を会社に売却することによって、役員報酬以外にもキャッシュを受け取ることができます。このキャッシュには社会保険料はかからないので、安心ですね。