こんにちは、よしこばです。
フリーランスになって約9ヶ月、いつの間にか次々とお仕事をいただくようになり、「お断りする」ということを考えなくてはならなくなってきました。でも、これってかなり悩ましい。
今回は、フリーランスにとって悩みがちな「仕事を断るべきか?」という点をブログで書きながら考えてみたいと思います。
なぜ、フリーランスは仕事を断りにくいのか
独立してからこれまで、取材日が重なっているなどやむを得ないケースを除き、ほぼすべてのご依頼を受けてきました。独立したてだったので、声をかけてもらうだけでも嬉しかったですし、できれば期待に応えて継続的なお付き合いをしたいと考えていました。
なので、あまり金額などの条件や内容は問わずにここまで来たのですが、そんなやり方だと当然ながら仕事はいっぱいになるわけで、すべてに対応するのが難しくなっていきます。
ですから、「そろそろ少し減らそうかな」と頭によぎることはあるのですが、そのときに「いやいや、断るなんてできるはずない」という風に思い直すことになります。これはなぜか。
そう思う理由を考えてみると、先に書いたように「せっかく依頼してくれたんだから」という思いが根本にあるうえ、「収入がたりなくなったらどうする?」という不安が重なっているからでしょう。
たとえば、1記事1万円の記事のご依頼があったとして、それを断るということは、単に1万円を失うだけではなく、その先に継続していただける(かもしれない)仕事をも断ることになりかねません。
ちなみに、断りにくさの程度は、やはり人との関わりの深さに影響されます。人の心理には「返報性の原理」というものがあり、依頼をしてくれた人に対しては、恩義を感じるためなんとか善処したいと考えるのが人情なのです(このあたりの仕組みは、ロバート・チャルディーニ「影響力の武器」に詳しい)。
よしこばは、こう思考を切り替えた(バージョン1)
ということで、すでにいただいた仕事については、やめるのが難しいのです。ただ、ここでふと思ったんです。それは、「ある仕事を断らないということは、そのほかの仕事を断っているのと同じではないか」と。
常に仕事をいっぱいに抱えていると、新たな依頼をいただいたときに、「今ちょっと仕事がいっぱいいっぱいで……」と断ることになりかねません。でも、これはもったいないですよね。すでに受けているものよりも好条件だったり面白い仕事があっても、断らざるを得ないわけですから。
こういった状況に対処するためには、「ある程度バッファを持つ」しかないんですよね、それは分かっていました。毎月ほんのちょっと数件の案件は入れられるような時間を作る。そうすれば、案件によっては対応することができますし、なにより「自分で判断する」余裕が生まれますから。
「バッファね……」
この言葉を思いついて、少し身がかたくなる思いがしました。というのも、「バッファって、仕事のない時間のことでしょ?」と思ったからです。
フリーランスにとって仕事のない時間イコール収入がない時間ですからね。そもそも生活が不安定なフリーランスだけに、ちょっと躊躇してしまいます。
よしこばは、こう思考を切り替えた(バージョン2)
そんな思考の果てに僕がたどり着いた考えは、
「仕事がない間にも人生は進む」という当たり前の事実でした。
そうなんです。
考えてみれば、仕事のない時間があれば、ほかのことができるんですよ。
それは、たとえば家族や友人と時間を過ごしたり、好きな本を読んだり映画を見たり、あるいは新しい仕事のアイデアを練ったり。先日はふと思いつきで「グレーテスト・ショーマン」を観ましたが、これも最高によかった。そうした時間は、まさにバッファの賜物なんです。
こういうことは、仕事で一杯一杯だとできないわけですよね。だから、新しい仕事を受ける余地をつくるためにも、人生を豊かにするためにも、バッファは必要だと思ったんです。
もちろん、仕事はとっても大切なことですけど、それがないとしてもほかのことが進んでいくなら、別に問題ないのではないかと思います。そういう風に考えると、「断るべきか、続けるべきか」という緊張した不安が解消され、よりフラットに選択できるように思えます。
ということで、2018年度のよしこばは、「バッファを設けて人生全部楽しむ」という方向に切り替えようと思っています。そもそも、仕事とプライベートのバランスを自由に組み立てられるのがフリーランスの良いところですからね。