こんにちは、よしこばです。
新年から朝5時起きを続けているという記事を書きましたが、同時に続けていることがあって、それがタイトルのとおり20時以降のネット禁止なんですね(すみません、18時と最初書いていましたが、20時の誤りです)。
ということで、今回はなぜネット禁止にしたのかについてお話したいと思います。
過度なネットサーフィンは、あんまり幸せじゃない
まず前提として、僕はインターネットを否定するものではありません。
ネットがあるおかげで、フリーライターとしてほぼどこでも仕事をできるようになりましたし、ためになる情報もたくさん得ることができます。
記事を書くときのちょっとした調べ物にも便利ですよね。ネットのない時代のライターさんは国会図書館などで調べていたのでしょうか。それは大変だったろうな……。
ただ、こと自分の幸せ度とインターネットが関係しているかというと、意外とそうでもないことを最近感じています。
親しい知人のSNSを見るのはまだしも、自分とは遠い世界のニュースを見たり、ツイッター上の論争を見たりしていても、まったく幸せは感じません(最近はツイッター上で「社畜」について色々言われていますが、本当どうでもいい)。
こういう感覚は公務員時代にはなかったのですが、今はそう感じる。これは日中に仕事でネット接続するようになったからなのかもしれません。夕方になるともう情報でお腹いっぱいなんですよね。
気がつくとこんな本を買っていた
昨年末頃でしょうか、書店でなんとなく気になって、こんな本を買っていました。
HYGGEヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方(マイク・ヴァイキング著)
LAGOM[ラーゴム]“私にとって、ちょうといい”スウェーデンの幸せ哲学(ニキ・ブラントマーク著)
似たタイプの2冊です。ヒュッゲはデンマーク、ラーゴムはスウェーデンという違いはありますが、いずれも北欧の著者による幸福をテーマにした本です。これを買ったときは、ちょっと疲れていたのかな…。
いわゆる、丁寧な暮らし系の本なのですが、まあ読んでいるだけでちょっと幸せな感覚になれます。ちなみに、ぜひ紙の書籍で購入してみてください。表紙などの質感も素晴らしいので。
こういう本って、「実践しなきゃ」とプレッシャーを感じる人には合わないと思いますけど、僕の場合、本を読んでその雰囲気を楽しめればいいや、と思っているので大丈夫です。読んでいるだけでちょっと幸せになれる。
ヒュッゲとは?
まずヒュッゲの方から説明しますね。
著者のマイク・ヴァイキングさんはデンマーク・コペンハーゲンにあるシンクタンク「ハピネス・リサーチ研究所」のCEOだそうです。過去にはデンマーク外務省のお役人だったそうで、経歴も気になりますね。
デンマークは「世界一幸福な国」とも呼ばれますが、そのデンマークで幸福をテーマに本書を執筆したことで、一躍世界的な大ベストセラーになったとのこと。
さて。本書のタイトルにある「ヒュッゲ」という言葉について。この言葉のはっきりした定義はないようなのですが、このように説明されています。
「人との温かいつながりをつくる方法」「心の安らぎ」「不安がないこと」もヒュッゲですし、「お気に入りのものに囲まれて過ごす幸せ」「心地よい一体感」もヒュッゲ、そして私のお気に入り、「キャンドルのあかりのそばでココアを飲む」こともヒュッゲ。
どれもこれもヒュッゲなのです。
ヒュッゲは、何か存在する「もの」ではなく、その場の空気や経験をあらわします。たとえば「大好きな人と一緒にいること」。そんなことがヒュッゲです。
「家に帰ってきたときのホッとする感じ」「外の世界から守られているという安心感」であり、安心だから、よろいを脱いで自分を開放できる。それもヒュッゲ。
ここにある「外の世界から守られているという安心感」というところに、僕はちょっと反応しました。子どもの頃から、家の中にいるのが好きだったのですが、それはまさにこの安心感によるものなんですよね。
これは今もそうなのですが、ネットに接続しているときは安心感が途切れてしまう、ということに思い至りました。少なくとも、よろいを脱ぎ捨てるような感覚にはなれません。
本書にはヒュッゲの実践法も詳細にかかれています。僕が実践しているものは僅かですが、これは人生の段階によって、気になるものを取り入れればいいと思っています。
紹介されているのは、たとえばキャンドルを使う、照明にこだわる、夜のお茶、ハイキングなど、本当に色々なので興味のある方はお読みいただきたいと思います。
ひとまずここでは、「ヒュッゲのルール10ヵ条」だけ紹介しますね。
- 雰囲気
- 「今」「ここ」
- お楽しみ
- 公平・平等
- 感謝
- 調和
- 気楽さ
- 平和
- 一体感
- 安らぎ
ラーゴムとは?
次にラーゴムを紹介します。こちらは本の質感としても、ヒュッゲよりはライトな感覚。なんというか、イケアっぽい感じです。
ヒュッゲの著者は男性なのですが、ラーゴムの著者ニキ・ブラントマークさんはロンドン出身の女性とのこと。スウェーデン出身ではないんですね。
友人からスウェーデンに誘われた著者が、そこで触れたスウェーデンのあくせくしないライフスタイルにまさに恋をして、移住することにしたそうです。
「ラーゴム」という言葉も聞き慣れませんね。僕も初めて知りました。この言葉の意味はこのように解説されています。
ラーゴムとは、あなた自身にとって、ちょうといいバランスを見つけることです。たとえば、いい湯加減なら「ラーゴムなお湯」。適切な働き方なら「ラーゴムに働く」。はき心地のいいズボンなら「ラーゴムなズボン」。そういう言い方をします。どんな文脈にでも使える言葉で、それが魅力です。
なるほど。ヒュッゲと重なるところも多いようですが、ラーゴムは“バランス”がキーになりそうです。ラーゴムの目的を、もっと卑近なところに落とし込むと、こんな感じ。
週7日、24時間つながりっぱなしで、やるべきことが山積みの世のなかで、みんながすこしずつペースを落として、ストレスを減らし、好きなことに費やす人生を送れたなら、それはすばらしいことです。
本書も、やはりライフスタイルにラーゴムを取り入れるための方法がいくつも紹介されています。家の整え方や、キャンプやサイクリング、動きやすい服装のすすめなどなど。自然環境を守るためのライフスタイルの作り方にも多くのページが割かれています。
このほか、パートナーとのコミュニケーションの話や、地域のコミュニティとの関わり方など、情報は多岐にわたるので、読むたびに学びがあります。たとえばインターネットとの付き合い方については、このような記述がありました。
インターネットは、言うまでもなくすばらしいものです。95歳の祖父に見せてあげたときのことは、忘れもしません、いつでも指先から世界につながることに、とても驚いていました。ですがこれには、いつでも連絡がつくという期待やプレッシャーも点いてきます。
絶え間ない仕事の電話やメールの受信を、断ち切ることができればどれほど開放感を味わえるか、想像してみてください。家族や友人たちと完全に仕事を忘れて楽しい夜を過ごしたり、太陽を浴びて気楽に過ごしたりする自由を。
スウェーデン人は、“仕事のあとの”お付き合いにも総じて長けています(もちろん適度に、です)。ですが、完全に休むことにかけてもプロです。
ということで、試しに僕も夜を休息の時間としてしっかり確保することにしました。この時間に読書をしたり、子どもたちと遊んだりしています。不思議なことにクリエイティブな感覚が戻ってきたのか、書きかけていた小説もガンガン進むようになってきました。
現代は接続されていない時間は貴重だと思います。もし僕と同じような感覚がある人がいれば、紹介した本を読んでみてください。ちなみにHYGGEの続編もあるようなので、今度読んでみます。