こんにちは、小林義崇(よしこば)です。
読書体験は年を重ねると変容するっていいますよね。昔読んでちんぷんかんぷんだった古典が、大人になって味わい深くなるような。
そういう体験があったので、ちょっとご紹介したいな、と思います。
その本はこちらです。
「週4時間」だけ働く。(ティモシー・フェリス著)
どんな内容?!
こちらの本、購入したのはおそらく2011年です。
書店の新発売の棚に並んでいたんですよね。思い返せば当時は国税局に勤務していた時代で、残業も当たり前。それまで残業のない部署にいたこともあり、「週4時間だけ」というフレーズに惹かれたのだと思います。
それに、この本、手に取ると分かるんですが、めちゃめちゃ分厚いんですよ。なんと600ページを超えていて、聖書みたいな分厚さです。
それで内容はというと、そのタイトルのとおり、いかに生産性を上げて、自分の時間を取り戻すかという方法論がこれでもか、というほど書かれています。
現状のルールを疑い、不要な物事は捨て、自動化できるものは自動化する。そうして手に入れた時間と収入で好きなことをしましょう、と。そんな感じです。
最初に読んだときの感想
この本には当時非常に刺激を受けたと思います。「こんなやりかた、生き方があるだ、すげえ!」という感じ。目次を読んでいるだけでも、ワクワクしてきますよ。たとえば。
低情報ダイエット あえて無知でいる方法
割り込みを遮断する方法、そして拒絶のワザ
収入のオートパイロット化
姿を消す オフィスから脱出する方法
ミニリタイアメント 移動式ライフスタイルを謳歌する
ただ……、実践できたかというと、そんなことはありませんでした。
なぜなら、ここに書かれている方法論のほとんどが、当時の僕には使えなかったからです。仕事量を自分で調整することも、収入を上げるうえで効果的な手法も、公務員だった自分にはできなかったんですよね。
ということで、この本は大変興味深く読みながらも、本棚の奥のほうにしまい込まれることになりました。
2019年に読み返してみて
なぜこの本を読み返そうと思ったのか。これは定かではありません。ただ、何気なく手にとったんですよね。ああ、こんな本買っていたよなあ、という感じで。
でも読み始めると、ワクワクが止まらなくなりましたね。「あ、これできるじゃん!」ということがすごく多くて。もちろん8年前の本ですから、紹介されているWEBツールなどは、今とは合わないものもあるでしょう。ただ、その根底にある考え方や手法は、今の自分が活用できるものが少なくありませんでした。
たとえば、「時間管理神話を捨てる」という話。著者は、膨大なタスクを効率化する時間管理術に取り組むより、「そもそもいらない仕事を捨てよう」という話をしています。そのときの判断基準として売上があります。
これは確かに。ライターとして、おかげさまで多くの仕事をいただけるようになっていますが、報酬や仕事量はほんとうにバラバラです。体感としては、作業量あたりの報酬が高いところに特価することができれば、それだけで収入は倍程度にすることができます。
また、自動化できることもありますよね。なんとなくこれまでライティングにまつわる仕事はすべて自分でやってきましたが、アウトソースできることもある。「それは本当に自分がやるべき仕事なのか」ということは、今一度考えてみたいと思います。
ということで、「「週4時間」だけ働く。」、おすすめです。残念ながらアップデートはされていませんが、とくにフリーランスの人にとっては得ることの多い本だと思います。