企業とストーリーテリングのオイシイ関係
今週は、ライティングの未来を感じるイベントに参加してきました。
このイベントでは、企業PRにおけるストーリーテリングの大切さや、そうしたストーリーを引き出すための取材やライティングのポイントなどについて、約2時間にわたり学ぶことができました。
ちなみに、ストーリーテリングとは、人事労務用語辞典によると、
伝えたい思いやコンセプトを、それを想起させる印象的な体験談やエピソードなどの“物語”を引用することによって、聞き手に強く印象付ける手法のことです。抽象的な単語や情報を羅列するよりも、相手の記憶に残りやすく、得られる理解や共感が深いことから、企業のリーダーが理念の浸透を図ったり、組織改革の求心力を高めたりする目的で活用するケースが増えています。
とのことです。なるほど。
ストーリーテリングとは、一般的には、小説や映画を作るための手法だと認知されているような気がしますが、企業のPRの分野でも活用できるんですね。
スピーカーのモリジュンヤさんは、THE BRIDGE、マチノコト、soarなど複数のメディアを企画運営されている方ですが、取材相手などと話をする中で、「ストーリーテリング」についての話題が良く出ていたそうです。
また、ゲストスピーカーの菅原弘暁さんは、PR Tableという、企業がストーリーテリングを用いてPRする場としてのプラットフォームを運営されていますが、ストーリーテリングにより、採用のミスマッチや社員のモチベーション低下など、「伝わらない」ことによる問題を解決できると言います。
スピーカーの方々のお話を聞いていて強く感じたのは、
「取材のできるライターの役割って、とても重要」ということでした。
取材相手のニーズを踏まえ、ストーリーテリングを意識することにより、読み手にとっても価値のある文章を書くことができる。
そんなライターであれば、きっと、やるべき仕事は無限にあります。
そして、そんなライターの力によって、企業や個人が様々なステークホルダーと上手にコミュニケーションできるようになり、社会が抱える様々な問題を解決していくことができる。そんなワクワクする未来が目に浮かびました。
ストーリーテリングの役割を考えてみる
ストーリーテリングの力って絶大だと思うんです。
神話や昔話って、文字のない時代に生まれているものも多いですよね。
中には、ベオウルフのような膨大なボリュームのものもあります。
それを口承で伝えるわけですから、「人の記憶に残す」ために、相当な技術が使われているんですよね。
同じ情報でも、ストーリーテリングを意識することにより、導入から結末までのひとまとまりとして、受け手に強く印象付けることができるのですから、これを、現代に活用しない手はないと思います。
なぜ、このビジネスが立ち上がったのか?
なぜ、あなたがこれをやらなければならなかったのか?
なぜ、困難を越えることができたのか?、
なぜ、あなたはこれからも続けていくのか?
こうした疑問について取材し、ストーリーとして文章にすることによって、読者にとっては、それまで「単なる情報」に過ぎなかった企業の姿が立ち上ってきます。
そうすれば、企業は、共感を得て仲間を増やすことができたり、抱える問題の解決につなげることもできるでしょう。
言葉が力を持つ瞬間です。
ちなみに僕は、よい物語とはずっと「続く」ものだと思っています。
いろいろな段階で、ひとまずの結末はありつつも、その後も物語は続いていく。
指輪物語やハリーポッターなどもそうですよね。いつまでも続けることができます。
僕が目指したいのは、現代に生きる人々や企業のストーリーを切り取って、読者に共感を与えながら、その先の未来も感じさせることができる。そんな文章です。
そのために工夫できること、学ぶべきことはたくさんありそうです。
これからも、色々なところに顔を出していきます。
そんな学びの機会があれば、是非お知らせください。